思索記

ものを考える。詩。

生産性を考える

理屈などは、

結局本質に成り得ないのである

 

情の波こそ何よりも大切にすべきで

そのアンテナを磨くこと

 

社会が仕組み化するほど

生活は楽になった

 

歯車をこさえて、上手に組み上げることが、

生活を楽にすることが、幸せなんだと

宗教にように信じている

 

楽になるということは本来、苦労することに隣り合って、

苦労するということは、成熟するための栄養だった

 

成熟していくということが、生まれる前から決められているルールであり、死ぬまでの道程であるべきだった。

 

それは考えて行うことではなく、自然のまま行われていくはずだった。

 

しかし僕は、生まれた時から生活が楽だった。

食うに困ることはなかった。

住む場所もあった。

本を読みたければ読めたし

遊びたければ遊んだ。

 

苦労なくして、楽をしてきた。

これが1つ目の間違い

 

苦労ばかりで生きている人がたくさんいるように言う。

少ない手取り、ラットレース、満員電車、社蓄、寂しい生活、孤独死

 

そりゃそうだ。

僕が苦労をせずに楽をしていた分、あなたが苦労せずに楽をしていた分、誰かが苦労せずに楽をしていた分を、

誰かが苦労しなくてはいけない。

 

それが仕組みである。

目に見えないから、感謝しない。

 

生産性とは

社会の仕組みの一部として

いかに有益であるか

 

個人としての生産性

組織としての生産性

 

生産性のないものは愚かだ

生産性のないことは無意味だ

生産性のないものは邪魔だ

 

そう思うようになってしまっていた

2つ目の間違い

 

苦労なくして楽をしてきたから

楽をすること、苦労することが別物のように思い込んでしまった

 

苦労ばかりしている人を、自分が楽をしていることと切り離して考えていたから、

苦労することは惨めなことだと思い込んでしまった

 

人間の本質は情である

理屈は、情を理解するための道具である

 

金を稼いで

楽な生活をする

そのためには個人として生産性を高める

仕組みを作って他人に苦労させる

 

つまらん生き方するところだった

 

苦労をせずに

楽だけ貪る生活が幸せだなんて

情が死に、幸せが死ぬ

 

幸せは情だ

情は理屈じゃない

理屈は情の説明でしかなく、

情には正しいも間違いもない

 

自分の中にある情は

自分にしかわからない

 

理屈で他人の価値を決めない。

理屈で自分の価値を決めない。

 

生産性で人間を評価するな

 

と、自分への戒め